うとないキッズクリニック 北栄町,沼ノ端,苫小牧,苫小牧東部 小児科、アレルギー科

予防接種のご案内

 

 ワクチンセンターのような公営の予防接種専用の施設はないので、苫小牧市民である小児の定期ワクチンは市内の医療機関で受けることになります。

 ワクチンは、副反応が出たり、病気にかかりスケジュールが狂ったりと、予定外のことが生じることがまれではありません。また、健診と一緒にワクチンを受けられると便利です。これらに対応できるのは、小児科専門医がいる医療機関になります。居住地の近隣に専門医が不在な場合はやむを得ないかもしれませんが、利便性のみに惑わされず、小児科専門医のいるところで接種することをお勧めします。

 デビュー済みでも、小児科の看板あったが非専門医だった、市の出先機関と勘違いしていた、医師の診察や説明がなく心配だった、十分な説明なく標準と違うスケジュールで接種されたなどの理由で、途中から医療機関を切り替える方もいます。ワクチンの中身は変わりませんので、安心して小児科専門医のいるところに乗り換えて下さい。

  1. ワクチンデビューの方、当院でのワクチンが初めての方
  2. 予約方法と受付時間
  3. 当院で対応しているワクチン
  4. 日本脳炎…北海道でも接種するの?と思われている方へ
  5. 子宮頸がん(ヒトパピローマウイルス)…副反応が心配な方へ
  6. お父さんやお爺ちゃんへの風疹抗体検査と予防接種のお知らせ 

 

1.ワクチンデビューの方、当院でのワクチンが初めての方

  • 生後2か月になったらワクチンデビュー!まず、ヒブ、肺炎球菌、B型肝炎、四種混合、ロタ からです。
  • 基本的に予約をお願いします。
  • できるだけ予診票の記入できるところは記入のうえ、ご来院下さい。
  • 接種後は重篤な副反応の出現に備えて、30分ほど経過を見る必要があります。
  • 予診票の確認や診察、準備、接種、経過観察とあるため、ワクチンはそれなりに時間を要します。ワクチン後の予定にご注意下さい。
  • 小児科専門医小児科学会の方針に基づいて進めていきます。スケジュールから外れた場合も、個々の状況に応じて修正していきます。非専門医の自己流ではないのでご安心下さい。
  • ご不明な点は、診療受付時間内にお電話でお問い合わせ下さい。

(重要)感染性の病気が疑われる方とは、空調も独立させた別の待合でお待ちいただきます。玄関と最初の受付は共通ですが、風邪気味だけどワクチンに来た方や風邪気味の家族の方の入室を防ぐためと防犯のためです。空気感染する病気は裏玄関からの出入りです。飛沫感染する病気は表玄関や最初の受付ですれ違うだけではまず感染しません。まれに混雑時に不手際で受付に時間がかかってしまうことがあります。その際は遠慮なく「まだ?」とお声がけ下さい。

 

2.予約方法と受付時間(母子手帳を忘れずに!)

  • トップページの「診療予約はこちらから」から予約できます。必要があればお電話下さい。
  • 一般診療中は予約なしも受け付けますが、待ち時間が長くなり、混雑時はお断りせざるを得ない場合があります。遅くても午前は11時20分、午後は17時20分までにご来院願います。
  • 乳児健診の時間帯も、健診と同時に行う場合、健診を受ける方のご兄弟の場合は接種できます。
  • 諸事情により、定期接種のBCG、任意接種のおたふく以外は予約とともにお電話もお願いします。

 

3.当院で対応しているワクチン(母子手帳を忘れずに!)

  • 定期接種…地元市町村内で一定期間内に接種すれば無料のもの。事前に地元市町村と相談をすると、地元以外でも受けられる場合があります。
  • 任意接種…定期以外のもので有料。定期の対象でも時期を逃すと任意扱いで。任意は重要ではないと思われがちですが、政府の政策や財政状況にて定期にできていないだけのものもあります。

定期接種(院内に常備し、いつでも接種できるもの)

  • ヒブ 生後2・3・4ヶ月、1歳の計4回
  • 小児用肺炎球菌 生後2・3・4ヶ月、1歳の計4回
  • B型肝炎 … 生後2・3・7~11ヶ月の計3回
  • ロタ … 生後2・3・(4)ヶ月の計2(3)回(全2回のロタリックスと全3回のロタテックがあります)
  • 四種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ)… 生後2・3・5ヶ月、1歳4~6ヶ月の計4回
  • BCG … 生後5-7ヶ月に1回(2022年春からは各医療機関で接種)※予約時に電話を下さい
  • MR(麻しん風しん混合)1歳と年長(就学前の1年間)の計2回
  • 水痘(みずぼうそう)1~2歳で3ヶ月以上あけて計2回
  • 日本脳炎 … 3~12歳の計4回(詳細はこのページの下の方を参照)
  • 二種混合(ジフテリア・破傷風)11~12歳(3種混合が3回未満の方は事前にご相談下さい)
  • 子宮頸がん(HPV) … 女児限定で小6から高1の間に基本計3回(詳細はこのページの下の方を参照)

任意接種(院内に常備し、いつでも接種できるもの)

  • たふくかぜ(ムンプス) … 基本は1歳と年長の2回

その他、院内に常備しておらず、事前にお問い合わせ頂きたいもの

  • 定期ワクチンに名前はあるが、定期の時期を逃した場合、抗体がなく任意で追加する場合
  • 不活化ポリオ単独 … 三種混合とポリオを別々に接種し、三種よりポリオの回数が少ない方のみ
  • A型肝炎 …アジア、アフリカ、中南米などの流行地域に渡航される方に必要性が高いです
  • 髄膜炎菌 …寮など集団生活で感染リスクが高く、渡米で接種証明を求められることがあります
  • その他、これまでに記載のないもの

 

4.日本脳炎…北海道でも接種するの?と思われている方へ

 北海道でも平成28年4月1日から定期接種です。南国の病気のイメージですが交通網の発達、地球温暖化などにより北海道人も無縁ではありません。生後6か月より接種できますが、基本は3歳から始まり12歳までに完了です。なお、九州・中国・四国や東南アジア地域、これら以外の西日本でも近隣に豚や猪がいる地域に転居の予定があったり、頻繁に行ったりする小児では、接種の前倒しが推奨されます。その地域が前倒しすべき地域かどうか不明の場合は、その地域の小児が早めているかどうか、その地域の知り合いや小児科医院に確認してみるのが一番確実です。

 基本の接種スケジュールは以下の通りですので、3歳になったら早速開始しましょう。7歳6ヵ月になる前に③まで終わらせる必要がありますが、①②③は標準的には約1年、最短でも7ヶ月弱かかるので、遅くとも6歳10ヵ月までには開始して下さい。④は9-12歳ですが、普通に①②③を接種している場合は11-12歳が理想です。

  • 3歳で1期初回として2回①② (①と②は1-4週間あけて)
  • 4歳で1期追加として1回③  (②と③は6ヶ月以上、標準的には1年あけて)
  • 9-12歳で2期として1回④  (③と④が標準的には5年あけて)

 上記の期限を過ぎると、下記の例外★を除き、自費になります。それでも受けた方が良いです。

<★平成19年(2007年)4月1日までに出生の20歳未満の方>

 20歳の誕生日の前日までに、特例で4回まで定期接種できます。①②③は最短でも7ヶ月程度を要し、③④は数年あけるのが理想です。早速開始して下さい。 になります。

 

5.子宮頸がん:ヒトパピローマウイルス…副反応が心配な方へ

 話題の副反応は、広範な疼痛や感覚・運動・自律神経・認知機能障害などの「多様な症状」です。調査の結果、同じような「多様な症状」が、ワクチンを受けていない少女にも同程度の頻度で存在することが明らかになり、ワクチンとの関連性は認められませんでした。ワクチン成分には問題なさそうだが、接種時の痛みや不安のストレスをきっかけに「多様な症状」を引き起こす可能性はあるかもしれないとの考えで良さそうです。このような「多様な症状」が起きる頻度は数百万接種の1回ととても低いのに対して、日本では子宮頸がんが原因で毎年約3,000人が命を落とし、10,000もの子宮が失われています。どちらを心配しますか? WHOから「安全上の問題は確認されていないのに、根拠のない主張にて接種率が低迷し、真の害悪をもたらすことを懸念する」と日本の政策に対する批判が出ています。他国も、世界中の日系人も迷わずワクチンを選んでいます。

 性的な接触にて感染したウイルスが子宮頸がんの原因となるので、接触が始まる年齢になる前に済ませれば良いことになります。一般的に中学生では可能性は低いと思われますが、高校生になれば徐々に高くなると思います。定期接種できるのは小6~高1までで、接種完了まで6ヶ月が必要です。メリットの方がずっと大きいので接種が望ましく、厚労省も積極的勧奨(積極的に接種して!)と意思表示していますので、高校1年の夏休みまでには開始したいところです。なお、2023年春に新たな、より広範囲のウイルスをカバーし、かつ、15歳までに1回目を接種した場合は2回で終了することもできるワクチンも導入されましたので、接種をぜひ検討して下さい。

 

6.お父さんやお爺ちゃんへの風疹抗体検査と予防接種のお知らせ

 1962年(昭和37年)4月2日~1979年(昭和54年)4月1日生まれの男性の、風疹抗体検査・予防接種が原則無料となっています。期限は2025年(令和7年)3月31日までです。市町村から送付される案内をよくお読みのうえ、同封のクーポン券と本人確認ができる書類(運転免許証など)をお持ちになって受診下さい。クーポン券のない方は市町村に問い合わせ願います。

 成人は小児より重症化しやすく、職場や家庭で妊婦に感染させると胎児の心臓・目・耳に障害が生じます。自分と周囲を守るため、まず抗体検査を受けましょう。感染済みと思っていても風疹に似た病気が沢山あります。抗体検査等で確定診断がついたわけでなければ、抗体検査が必要とお考え下さい。

 ご不明な点がありましたらお電話下さい。なお、窓口が非常に混み合っている場合は、後にこちらからご連絡差し上げることもあります。その際はご容赦願います。